風呂敷の新しい素材として注目されているエステルシャンタンは、
群を抜いた発色の良さによって和の生地としての新境地を開く
役割を果たしています。
もともとシャンタンは、ブロードのようなスタンダードな平織りと
違い、太い横糸を用いて平織りにしています。縦糸と横糸の太さが
違うことによって、糸目に適度なランダム感が生じる状態になって
いることから、張りがあって丈夫な、しっかりとした印象の生地に
なっています。
そのシャンタンをポリエステルによって作り上げている製品が、
エステルシャンタンです。
適度なハリを持っていることで、ビビッドカラーをより鮮やかな
発色へと導くことができる生地として、大いに期待されています。
現代における風呂敷素材として最適の生地という評判を高めているが、
まさにその点で、インクジェットプリンターのインク発色と抜群の
相性の良さを持っています。
デザインの上で最も重要になるのが、色合いの再現となりますが、
インクジェットプリンターが再現する微妙な色彩を生地本来のハリに
よって、より鮮やかに見せることが可能となっています。
エステルシャンタンの風呂敷は、持前の上品な光沢と、最大の特徴で
ある生地の適度な張りによって物を包んだ時に形を整えやすく、
表現された形状の美しさを際立たせることができます。
正絹や綿、麻などの伝統的な素材と共に新たに生み出された化学繊維も、
和の雰囲気を生かし、さらに高める生地として用途の幅を広げています。